電子稟議システムは10年後も必要とされているのか?

10年前の2014年頃にStreamlineの開発チーム内でこんな話を真面目にしたことを覚えています。
10年前の結論としては「10年後も必要とされている。なぜならテクノロジーが進化しても組織の意思決定はやはり人が行う必要があるから。」というものでした。

結果として今も電子稟議システムは世の中に必要とされていて、
国内のほとんどの企業が導入されるまでになってますので、私たちの予想は当たっていたと言ってよいと思っています。

そして今、再度社内で「電子稟議システムは10年後も必要とされているのか?」という話をすることがあります。
それは2024年現在では人間と同等以上の知識で答えを出してくれるOpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiといったAIが存在があり、
10年後には彼らが人間に代わって組織の意思決定ができるのではないかという期待というか想像をしてしまうからです。

電子稟議/ワークフローシステムは「Streamline」

2024年現在のAI達はまだ平気で嘘もつくし、知らないことも知った風にふるまうので組織の意思決定をゆだねるのは怖いです。
でも、10年後の優秀なAIが社会の中で企業のおかれている状況や財務状況、戦略等を鑑みて、
各種の申請や稟議にOKかNGを出してくれるというのはあり得ることかもとちょっと期待してしまいます。

ただ、AIはどちらかというと過去の事象から学んで類似の事象が発生した際にほぼ適切な答えは出せるものの、
そもそも想定もしていない、過去に同様の事象が無かったものに対しての判断はやはり人間が行うことになるのではないかと思います。

また、AIによる意思決定がもし間違っていたときに、誰が責任を取るのかという問題も残っています。
責任を取るべきはAIのパラメーターを調整したIT部門なのか、教育係の現場担当者なのか、AIを導入した経営者なのか、はたまたAIを提供するサービスベンダなのか。。

そのあたりを踏まえると決裁者がAIにとってかわられて、
電子稟議システムは不要になるというのはもう少し時間がかかりそうに思います。

私たちは電子稟議システム(ワークフローシステム)を提供する企業で
それが不要になってしまうのは会社としてとても痛いので、できれば10年後も必要とされていたいと思っていますが、、果たして。