工務店からゼネコンへの脱皮。
人材を活かすためのIT活用。
菊池建設株式会社
昭和45年に菊池工務店として創業以来、西東京を中心に展開し地域に信頼を築きながら成長する総合建築会社。建設から点検等のアフターフォローまでを一貫して提供している。
菊池建設の菊池社長と管理本部情報システム課課長代理の松下さんに、菊池建設とIT化、Streamlineについてお話を伺った。
業種 総合建設業
目的 電子稟議、業務ペーパーレス化
規模 51~300 名
東京都西東京市谷戸町3-17-6
http://www.kikuchikensetsu.co.jp
菊池建設様は中堅の建設業者の中でも「IT化」が進んでいると思うのですが、社長のお考えをお聞かせください。
菊池社長:当社は建設業界の中では営業力がある方で仕事を増やす自信もあります。ただ今は仕事を取ってきても現場監督がいなければこなせない状況です。当社が積極的にITを利用するのは人材確保のためでもあります。例えば、入社して間もない若い社員がいきなり長期間にわたって現場所長と2人だけになってしまうこともあります。そういう状況では所長とそりが合わないとすぐに孤立してしまいます。たまにはガス抜きをと食事に誘って一緒に酒を飲んだ時にはもう手遅れになっていることも。なるべく社員が孤立しないように、普段のケアにITサービスを導入したりしています。またStreamlineを導入した理由でもあるのですが、IT化すること極力事務作業は本部で巻き取って現場負担を減らすようにしています。現場で活躍できる貴重な人材には事務作業ではなく、本業に力を入れてもらうことが大切ですからね。
ワークフローシステムが必要になった要因は?
松下さん:2013年の4月に東京支店(新宿)を拡張して、本社機能の大部分が東京支店に移ることになったのですが、同時に常務や技術部の本部長も東京支店へ移りまして、本来本社だけで完結していた稟議書や捺印請求といった書類が本社と東京支店を行き来するようになったんです。そしてこれがスピーディに回っていなかったんです。
当時は紙書類に捺印し、郵送は紛失の恐れがあるので拠点間の移動は必ず社員が手持ちで運んでいました。定期的に書類を運ぶ担当者はいないので、「今日本社に行く人いますか~?」という感じで移動する人にお願いしていました。ただ、誰も行かない日が何日か続くと書類が大量に溜まってしまうので、その時は仕方なく事務の方に運んでもらっていました。
この様な状況だったので電子ワークフローの導入は急務でした。
「現場の人に馴染みのある書式」がそのまま使えるかがポイント。
松下さん:現場の人が使いやすいかどうかに焦点をしぼって製品選びをしました。今使っている書式と全くかけ離れてしまうと、拒否反応が出てしまう恐れがあると思ったからです。Streamlineは既存の紙の書式を当てはめて運用できるということだったので候補に挙がりました。結果的にはStreamlineに決定したのですが、比較した他社の製品よりも使い易く、その上価格も安かったので、ほとんど迷わず即決でした。
導入効果について教えてください。
菊池社長:導入前は私の机には紙がこんなにありまして(机から30cmくらいの高さに手を上げて) ゴルフに行ったり、外出したりちょっと会社来ないともう見たくない状況なっていました(笑)。それだけ溜まっていた書類が今は全くなくなったので大変助かっています。ちょっとした空いている時間や夜寝る前に対応できるのもいいですね。松下さん:現場のITに馴染みが薄い現場には多少の反発もありましたね。そして現場の方の書類の内容やルートを事務の方にチェックしてもらい修正してもらっているのですが、今はこの作業量が多く大変だと思います。
ご要望と今後の展開について教えて下さい。
松下さん:ルートの作成機能がもう少し改善されるといいですね。ルートの途中ステップの削除や追加が出来るといいと思います。今は削除するとそれより後ろが全部削除されますので。
菊池社長:書類が溜まっていたら、古い方から見てあげないと不公平だと思うんですよね。そうすると一回一回初めに戻らないといけない。古い順に表示するか、決裁した後は古い所に戻ってくれればいいと思います。
最後に菊池建設様の今後について教えてください。
オリンピックの手前までは忙しいと思います。先日社員旅行で東北へ行ってきましたが復興はまだまだ。オリンピックの後も体力があれば、先ずは東北へ拡大できればと考えています。また週末TBSニュースで流しているCMもリニューアルする予定です。学生・中途がそれを見て「現場監督っていい。この会社面白そう。」と思ってほしいです。