Document, Stack, Paperwork.


ペーパーレス化とは

ペーパーレス化とは、紙を使用せずに電子化することを指す言葉です。
特にビジネスにおいては、これまで紙で管理されていた文書や資料を電子データとして活用することで、業務の効率化とコスト削減を図る取り組みです。具体的な方法としては、スキャナーを使用して紙の文書をPDFなどの電子フォーマットに変換する方法や、最初からデジタルで作成する方法があります。デジタルデータをPCやタブレットで閲覧し、印刷を必要としないようにすることでペーパーレス化を進めることができます。

ペーパーレス化のメリット


業務のペーパーレス化にはほぼメリットしかありませんが、大きく分けると「コスト削減」「業務の効率化」「環境への配慮」の3つがあげられます。

コスト削減

紙代の削減: 業務のペーパーレス化により、紙の購入コストが大幅に削減されます。特に大規模な組織では、年間でかかる紙代が膨大になるため、これを削減することで費用面でのメリットがあります。

印刷コストの削減: 電子文書を主に使用することで、印刷コストも大幅に削減されます。インクやトナーの消耗品費用も減少し、プリンタのメンテナンスや修理にかかる費用も低減されます。

収納スペース・費用の削減: 紙文書を電子化することで、大量のファイルを保管するためのスペースが不要になります。これにより、書類用の倉庫が不要になったりオフィス内のスペースを効果的に活用することができます。

業務の効率化

情報の即時アクセス: 電子文書はデジタル形式で保存されており、必要な情報に瞬時にアクセスできます。従来の紙文書では検索や閲覧に時間がかかる場合がありますが、電子文書であればキーワード検索機能を使用して素早く目的の情報を見つけることができます。

共有と協業の容易化: 電子文書はインターネットを通じて瞬時に共有でき、複数の利用者が同時にアクセスして編集やコメントを行うことが可能です。これによりチーム間のコラボレーションが促進され、業務の効率が向上します。

環境への配慮:

紙資源の節約: 業務のペーパーレス化は紙の使用量を大幅に削減するため、森林伐採を減らし、環境への負荷を軽減する効果があります。

廃棄物の削減: 使用済みの紙文書は廃棄物として処理されるため、ペーパーレス化により廃棄物の発生量が減少します。これにより廃棄物処理のコストや環境負荷が軽減されます。

エネルギー消費の削減: 紙を製造するためには多くのエネルギーや水資源が必要ですが、ペーパーレス化によりそのエネルギー消費、水資源の利用が削減され、環境に対してプラスの影響をもたらします。

ペーパーレス化推進のポイント

これまで説明してきたように業務ペーパーレス化は様々なメリットがありますが、企業内での推進は簡単ではありません。ここでは企業でペーパーレス化を進めるための鍵となるポイントをご紹介します。

従業員の理解:まず最初に、従業員がペーパーレス化の必要性を理解することが重要です。長年紙で業務を行ってきた場合、変更は困難なことが多いです。特に年配の社員が多い企業ではデジタルへの拒否反応が強く一筋縄ではいきません。システムを導入してペーパーレス化する場合、簡単な操作と紙と変わらない一覧性や直観的な操作性が求められます。

紙業務の把握:次に、現在どの業務で紙を使用しているのかを把握することも重要です。普段は気づかない業務で紙が使用されている可能性がありますので、会議資料や報告書、各種申請書などの使用状況を明らかにしましょう。

電子化・ペーパーレス化の目的の設定:
電子化したい文書の種類と目的を明確にし、それぞれの業務課題を解決できるシステムやツールを選定することが重要です。機能の豊富さでなく、企業独自のニーズにマッチするシステムを選ぶことが成功の鍵となります。

ペーパーレス化はDXの第一歩

DXとは、Digital Transformationの略称で、日本語では「デジタルトランスフォーメーション」と訳されます。これは、デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセスの変革を図り、競争力を強化することです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)にはデジタイゼーション、デジタライゼーションという前段階があります。

最初の段階のデジタイゼーションは単純にアナログのデジタル化を指します。(例:紙や時期テープなどのアナログ媒体ではなくデータで保存すること)

次のデジタライゼーション(Digitalization)では、紙などの媒体だけでなく「ビジネスプロセス」自体をデジタル化します。デジタイゼーションでデジタル化されたデジタルデータを用い、ビジネスプロセスの最適化やイノベーションの促進を実施します。

社内の例として電子稟議、ワークフローシステム、顧客向けであればWeb受発注システム等を指します。

これらの土台(デジタイゼーション、デジタライゼーション)ができたうえで、例えば受発注システム上のデータを使って需要予測から適正在庫の調整や効率的な配送システムを構築して顧客への提供価値を高めることがデジタルトランスフォーメーションといえます。
従来の業務改善とは異なり、DXは単にITシステムを導入するだけでなく、組織全体をデジタル技術で変革することを意味します。

紙やアナログ媒体が残っている状態で一足飛びにDXと叫ぶだけでは前には進みません。
現在の自社の段階に合わせて必要な取り組みを検討されることをお勧めします。

まずは社内業務のペーパーレス化でデジタイゼーション、デジタライゼーションでDXの準備を進めてみてはいかがでしょうか?

・電子稟議システムで業務のペーパーレス化を実現「Streamlineワークフロー」